28日、尾鷲市防災センターにて取り組みを伺いました。
尾鷲市は、年間降水量4000mmに及ぶ全国有数の多雨地域です。
全国年間平均降雨量の3倍近くの雨が降ります。
風水害対策も強化しているそうです。
過去の津波被害として、昭和東南海地震(1944年)で
死者65人以上の被害がありました。
《津波被害想定と課題》
3.11以降見直し後の想定として、
最大津波高17m 1m→4分 10m→14分を想定。
津波のCGを作成し、早期避難・率先避難
の訴求をしているそうです。
住民主導型避難体制確立事業として、
行政に依存するのではなく、自分たちが
主体となって早期避難を実現するという取り組みがあるそうです。
災害時用援護者への支援や希薄化した地域コミュニティーの
再構築の意味合いもあるとのこと。
『防災隣組』・・・・近隣で一緒に避難するグループ
住民手作りの避難路で地域のコミュニティーが深まったそうです。
防災情報システム(エリアワンセグ) の取り組みがあり、
エリア放送による防災情報伝達をしています。
(全戸配布 1万円で1万世帯→住んでいる家は7,500世帯)
尾鷲市は過去に大きな被害があり、また、近い将来にも
大きな災害が予想されています。
これからも過去の災害から得た教訓を忘れず、住民への啓発を進め、
また、最先端の技術を取り入れながら、防災対策を進めてきました。
津波の合い言葉 『津波は逃げるが勝ち!』揺れてから、
5分で逃げれば被害者0!
風水害の合い言葉『風水害は、明るいうちの早めの避難!』
尾鷲市津波防災教育 教育で率先避難推進
災害は周期的に起こる…
小学校が7校 中学校が2校 で実施しているそうです。
各学校ごとの津波避難計画を作成しているそうです。
小学校高学年の授業カリキュラムの中で、全ての授業で
教育活動を通して、防災教育を取り入れているとのこと。
防災ノートを活用し、実施しているそうです。
津波防災教育を保護者・地域住民に公開しているとのこと。
大人ではなく、子供を通して地域のつながりを
作っているそうです。
防災教育を一貫性のもので終わらせるのではなく、
学校教育全体のあらゆる場面を通じて、全職員で、
地道に行っていくことが重要であると思いました。
また、保護者や地域としっかりコミニケーションをとり、
津波防災に対する共通の認識をもって行動して行くことも
大切であると思います。
今後も、津波防災教育やそれと連動した避難訓練等をもとに、
子どもたちに「自分の命は、自分で守る」という意識と
行動を育んで行きたいと思います。
横浜市においても現在防災計画を作成をしていますが、
子供達を含め地域全体で主体的に取り組んでいる事例は素晴らしく、
取り組み自体が、地域のコミュニケーション強化にもなっていると
伺いました。
また学校では、尾鷲市津波防災教育のための手引きを作成し、
学校での防災教育の取り組みが全教科で行われ、取り組んでいることは
まさに、生きて行くための教育をされていると感じました。
過去の被害を忘れない、教訓を活かしている取り組みと感じました。
横浜市の今後の防災減災の取り組みに活かして行きます。