26日、足立区の「自殺対策」を調査研究テーマとして視察をさせて
頂きました。
『自殺対策こころといのちの相談支援事業』というタイトルになります。
こころとからだの健康づくり課長から事業説明をして頂きました。
日本では、1 日に76人が自殺で亡くなっています。
また先日、国では自殺対策基本法が改正され今後さらに対策が進みます。
自殺対策の推進はとても大切な時代だと感じています。
《自殺対策様々な関係機関との連携が大切》
警察、消防、病院、学校、各相談機関、ハローワーク、保健師、
社労士、鉄道、NPO団体、民間団体等と「心と命のネットワーク」
30以上もの団体と連携しているそうです。
自殺対策戦略会議(区長・衛生部・ライフリンクでつくる
自殺対策戦略推進チーム)を開催しています。
《ゲイトキーパーの育成》
自殺の兆候を察知して支援につなげていく大切な役割として
「ゲイトキーパー」がいます。
ゲイトキーパーの育成が大切であり、職員全員延4,288人、
区民・関係機関1700人が研修を受講しているそうです。
研修は GK研修(初級)気づく→GKフォロー研修(中級)
つながる→多分野合同研修(上級)いのちを守るという
ステップを踏んでいきます。
《自殺につながるサインをいかに発見できるかが大切》
地域では理美容店にも『誰にも話せないことを話せる場所がある』
カードを置いてもらい、気になる方がいるとカードを渡して頂く
お願いをしているそうです。
連携では「つなぐシート」を活用して連携を取っているとのこと。
《寄り添い支援する「パーソナルサポートによる支援」
寄り添い支援事業を実施》
悩みを打ち明けられない相談者が、いかに心を開けるか。
ネットワークが強化され、個別に寄り添った支援が実施されている。
孤独でないことが勇気を生むこと、人は人が寄り添うことで
強くなれる、気づくことから生きる支援がある。
《足立区が事業展開するきっかけとなった3つの数字》
[1]平成18年、区内の自殺者数が東京23区内で
「ワースト1位」に
[2]
「1616人」この10年間で自殺で失われた人数。
区内の町会が丸々1つ消滅したのに匹敵する数
[3]
「72%」亡くなる前に約72%の人が何らかの相談機関に
訪れていた(ライフリンク自殺の実態1,000人調査)
取り組みとしてまずは自殺者はどのような方が多いのか
傾向性を分析する必要がある。以前は失業、単身男性が多かった。
26年の自殺実態分析から27年度重点的に取り組む層
[1]20代までの男女(一次予防)
[2]女性40代(家庭問題)70代(健康問題)
[3]男性40〜60代(経済・生活問題)
眠れていない→どの位 → 2週間以上 →医療につなげる。
もしかして死にたいと思うことがあるのでは?と質問し、
死に方も考えているか?を聞く。
そうすると話し始めてくれる。
《今までの成果『つなぐシート』の活用》
4つの柱で問題解決へ導く
広報紙→相談会→個別支援→解決
つなぐシートの連携で問題解決へ(50代男性:失業・
ローンが支払えない 死んでしまいたい)
平成26年度 連携件数87件
4年間でパーソナルサポート 精神保健相談員(PSW)250人
ソーシャルキャピタル
傾聴は9:1 30分の相談で25分相談者の話を聞く
今回、足立区の取り組みを聞き、今後の横浜市の自殺対策の
推進に活かしていきます。